全国チェーンのお店に、よくお世話になる。慣れない出張先で、見慣れた看板を目にした時、ここはまったく知らない場所ではないのだ、と勇気づけられる。国内出張なのだから、どこへ行っても日本語が通じるのでまったく知らない場所ではないのだが、とにかくそう思う。
遠出したのだから、その土地ならではの場所へ行き、その土地ならではのものを食べたり買ったりして、その土地ならではの体験を得る、というのがより良いだろう。私も元気であればそうする。しかし元気が無い時、心や体が疲れている時、全国チェーンのお店に助けられるのだ。
知らないはずの土地で、知っている看板、知っている店内、知っている商品に囲まれる。知っているものを食べたり買ったりして、良い意味で自分が今どこに居るかを忘れる。宿泊するホテルであっても不慣れで安心できない出張先での、そこは休憩スポットなのである。
厳密に比較してはいないのだが、この全国チェーンのお店であっても、やはり地域差は存在するように思う。ある蕎麦屋へ行き同一のメニューを頼んだが、そばつゆが関東では塩辛く、関西では甘かった。きっとその土地の人々の好みに合わせているのであろう。
別の地域差もある。コンビニエンスストアのプライベートブランドなど、その会社が別の会社へ製造を委託している商品の場合、土地により製造会社が異なることがある。すると商品名や見た目は同じだが、原材料が異なっていたりする。このあたりはちょっと安心できない点である。