慣れたからツラいこと、慣れるから楽なこと

在宅勤務が終わった。正確に言うと、これまで『基本は在宅勤務、例外としての出勤』だったものを『基本は出勤、例外としての在宅勤務』へと変更とする旨、通達があったのである。発効日は9月1日。在宅勤務にすっかり慣れ切った私にとって、この1週間は実にツラいものであった。

私は若いころ、長時間・長期間の労働が苦手であった。ある日にずっと同じことをしていると飽きるし、毎日ずっと同じことをしていても飽きる。そして辛抱弱いので、飽きたことを続けていられない。だからアルバイトをする時も、短時間で不定期のものを好んだ。大半は肉体労働だった。

気性には合致したが、一方で私はどちらかといえば肉体労働より頭脳労働の方が得意である。そして頭脳労働の職種は、長時間・長期間のものが主であった。私は肉体労働を続けるか、それとも得意な頭脳労働の為に飽きっぽい自分を変えるか考え、後者を選択した。

長時間、といっても8時間ほどの、いわゆるフルタイム勤務を始めた。初めは勝手が分からず苦労したが、じきに慣れた。8時間ずっと頑張り続けなくとも良いのだ。同じように、週5日の平日勤務にも慣れた。人間、苦手なことであっても慣れる、ということを学んだ。

在宅勤務も最初は楽だったが、じきに慣れて普通のことになった。だから、以前は慣れて普通のことと思っていた出勤がツラく思えるのだ。そのうち、出勤にまた慣れて、在宅勤務がまた楽に思えるようになるだろう。そういう意味では、在宅勤務日数が減ることは嬉しいことなのかもしれない。

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