炒飯を作った。これまで、食べたことはあっても作ったことは無かったのだが、遅く起きた休日の昼、急に思い立ってレシピを検索し、書かれた通りに作ってみたところ、何となく上手くできた。レシピにあった具材はすべて揃えられなかったが、それでも形にはなった。
今ではほとんど料理をしない私なのだが、学生の頃に少しの間、ファミリーレストランの厨房で働いていたことがあり、その際にフライパンの扱い方を何となく学んだ。練習の為に自分でもフライパンを購入して使用していく内に面白くなり、当時はよく料理をしていた。
料理、といってもそこまで複雑なものではない。例えばスパゲッティを茹でた後、最後に少しソテーするだとか、具の入っていないオムレツだとか、その程度のものである。炒飯を作ろうとは思わなかったし、自分で作ることができるとも思ってはいなかった。
調べてみると、炒飯の作り方はそこまで複雑ではなかった。ご飯と溶き卵と油をフライパンで炒め合わせた後に調味するだけである。これは、私の数少ない調理経験であるスパゲッティのソテーやオムレツの延長線上にある。これならきっと、私にも作ることができる。
二十年ほど前の記憶を頼りにフライパンを振るのは楽しかった。それなりに美味しくできたことも嬉しかった。自分で作ってみて、なるほど確かにこれは休日の昼、お父さんが作る料理だな、と思った。機会があればまた作りたいし、もう少し手の込んだ料理にも挑戦したい。