東海道は遠い街道

実はゴールデンウィーク(以下GW)中に、ある散歩企画が開始して終了するはずだった。私はGWのような長期休暇があると、数日間かけてそれなりの距離を歩くという散歩企画を一人で立案して一人で実行して一人で満足する、という行為をしばしば行ってきた。近年ではそれに妻が加わることもあり、散歩企画を二人で立案して二人で実行して二人で満足している。いや、妻の方はSNSに掲載したりもしているから、やや広がりを見せている。

その流れで今年のGWにも何かやろうと考え、数日間をかけて東海道を小田原宿から日本橋まで歩くことにした。私は以前、一人で日本橋から小田原宿までを数日間かけて歩き切ったことがあり、今回はその逆ルートを妻と二人で歩こうというわけである。逆にした理由は経験からで、大磯宿~小田原宿間がこれといった休憩スポットもなく過酷だったからだ。ここをまだ元気であろう初期に踏破しておくという、盤石な計画である。

GW初日である4月29日(金・祝)、私たち二人は歩き始めた。道中、様々な問題が発生したがそれを乗り越え、GW最終日である5月8日(日)までには日本橋に到着する、はずだった。しかし冒頭に書いたように、いま我々は品川宿で逗留している。実際にはこの企画中、毎日帰宅しているので宿場で逗留などはしていないのだが、脳内設定としては道中いくつかの宿場で長逗留している。かつては数日で辿り着いた行程だというのに、日本橋が遠い。

停滞の理由は主に3つある。1つ目は体力低下。かつて歩いた頃より私は確実に年老いているし、ここ1~2年はあまり散歩や外出そのものをしていなかったところに、GWが来たからといって急に歩き始めたものだから肉体が悲鳴を上げたのだ。おかげで2日目からもう計画通りに歩けず、それでも歩いたがGW中の完遂はならなかった。2つ目は天候不順。これに関しては疲労回復に充てられた側面もあるので、一概に問題点とは言えないかもしれない。

3つ目は期日超過。GW中に終わらせる、という期限が無くなり緊張感が薄れたこと、そしてGWを過ぎると休日の関係から次回は1週間後、のように散歩と散歩の間隔が広がり勢いが弱まったことで、どうにも歩き始めるのが億劫になってきたのだ。それでも騙しだまし品川宿まで来たのだが、5月最後の土日が終わり5月中の完了は絶望的である。6月は梅雨だし、7月からは暑い……せめて今年中には歩き切りたいのだが、どうなることか。

(2022/6/8追記)翌週末、6月4日に完歩した。詳細は6月8日付の日記に記載した。