冬の我が家

愛用しているノートパソコンの電源が不安定である。ついさっきまで普通に使えていたのに、少し目を離すと電源が落ちていたりするのだ。電源ケーブルを接続している時には発生せず電池駆動の時だけに発生すること、発生後は電源ケーブルを接続しないとそもそも電源が入らなくなること、電源ケーブルを接続して再度電源を入れると電池残量がゼロと表示されることから、つまり電池切れなのであろう。電池が切れたのだから、使用者の都合に関わらず電源が落ちる。これは普通の事である。

確かに、このノートパソコンを使用している間ずっと電池の残量メーターを見ているわけではない。だから、作業に熱中していて思いのほか時間が経過した結果、電池が切れたという可能性もある。だが私の記憶では、まだ50%ほどの電池残量があったはずなのだ。行っていた作業から考えれば、あと3時間以上は問題なく使用できたはずだ。それなのに、電池残量が極端に少なくなった時のように前触れなくWindowsがシャットダウンする。操作中であるにも関わらず、である。

電池が経年劣化していて絶対容量が減っているという可能性もある。私は以前から電池の状態を細かく表示できるソフトを導入しているので、それで調べてみた。すると確かに購入当時から25%程度の劣化はあるものの、未だ30,000mWh以上は使用可能のようである。それならば50%でも15,000mWh以上であり、即シャットダウンが開始するとは考えにくい。念の為Windowsの電源設定も参照したが、バッテリ切れ判定のしきい値は2%であった。デフォルト設定のはずである。

他に考えられる点として、我が家が寒いというものがある。電池は低温下で性能が下がると、どこかで聞いた。普段あまり暖房をせず、気密性の低い我が家の室温は外気温とほぼ変わらず、夜間には5℃を下回ることもある。軽く調べたところ、このノートパソコンにはリチウムポリマー電池が使用されており、一般的なリチウムポリマー電池はマイナス20℃までなら使用可能らしい。とはいえ温度が下がるほど電圧は出にくくなるようで、冷蔵庫内のような環境ではノートパソコンを動かせるほどの電圧を発揮できないのかもしれない。

上段の文章を書く為にノートパソコンの仕様を確認し、『環境条件』という項目に気が付いた。そこには「温度5~35℃」と記載されていた。つまり、冬の我が家のような過酷な環境下における動作は保証されていなかったのだ。だから、挙動が不安定なのも当然と言えば当然の事だ。ノートパソコンにしてみれば、こんな酷い場所で働かせやがって、と愚痴の一つも言いたくなる状況だったのだろう。この環境で働かせている私が文句を言うのは筋違いだった。すまん、ノートパソコン。

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