どうしたら良いのやらCPU

コンピュータに詳しい人でなくとも、CPUという単語を聞いて「コンピュータの脳みそ的な奴」と思い当たる人は多いだろう。そのくらい、コンピュータは今日の社会に欠かせないものとなっている。しかし、そのCPUにどのような機能が備えられているか、ということに詳しい人はそこまで多くはないだろう。これはCPUがことさら特殊なのではなく、今日の社会にはそういうものがたくさん転がっている。例えば私は、電灯や水道やガスなんかに日々お世話になっているが、それらの仕組みについて誰かに説明できるほど詳しくは知らない。知っているのはつけ方や消し方くらいのものだ。

普通に暮らしてゆく分にはその程度の認識で充分だろう。誰しもが専門家である必要はない。しかし、少し詳しくなることでそれらを色々とお得に使えるのなら、話は別である。簡単な仕組み、ちょっとしたコツ、便利な小技。そういった情報は、普通に暮らしてゆく人々にも歓迎されるものだ。それは、コンピュータの脳みそ的な奴、くらいにしか思われていないCPUだとて例外ではない。誰しもがCPUの小技を知って、日々のパソコン生活をお得に過ごしたいと思っているに違いないのだ。そんな皆様の為に、私が調べてみた情報と、それを活用しようとして四苦八苦した内容を披露したい。

私の使用するパソコンに採用されているCPUはIntel製のものであり、代表的な技術として『Hyper Threading』というものと『Turbo Boost』というものがあるようだ。どちらもCPUの性能をソフトウェア的に向上させるもので、前者は並列処理の高速化、後者は直列処理の高速化が期待できる。ただ、前者は一人で二人分の仕事をしようとする機能で、後者はみんなの声援を受けて一人が全力ダッシュする機能という、どちらも『頑張る』機能であるため、個人的にはあまり常用したくない。普段から頑張ることをさせていると、ある日ばったり倒れてしまいそうな気がするからだ。

そこで、これらの機能について無効化を試みた。まずは『Hyper Threading』である。現在はCPUが1つに物理コアが2つ、Hyper Threadingによって論理コアが4つとWindowsに認識されている、1-2-4の状態だ。これを1-2-2の状態にしたい。BIOS(正確にはUEFI)から、それっぽい項目をOFFにしてWindowsを起動する。何となく起動が遅くなっている。まぁ論理コアが半減したし当然か、と思いWindowsが起動するのを待つ。そして確認してみると、1-1-1と認識されている。おかしい。半減どころか4分の1、ハーフどころかクォーターである。さすがに1コアではやってられないので、この設定は元に戻した。どうもHyper Threadingだけを無効化することはできないらしい。

ならば、と今度はTurbo Boostの無効化を試みる。すると、期待した変化は「ダッシュしなくなる」だったのだが、実際に起こった変化は「常にマラソンし続ける」だった。負荷が少ない場合でも、常に一定の周波数で稼働するようになってしまったのである。これはこれで、普段から頑張り続けることになってしまって本末転倒である。こちらも元に戻した。……というわけで結局、私のCPUに関する試行錯誤はすべて無に帰したのだった。だが、この行為が無駄だったとは思っていない。こうして得た知識が、いずれ別の場所で役に立つこともきっとあるのだから。と、自分に言い聞かせることにする。

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