あの4Kがついに手元へ

ついに我が家にも4K環境がやってきた。4Kといっても、キワめてキツいキタナいキケン、ではない。そんな環境ならこっちから願い下げだ。ここで言う4Kとは、パソコンのディスプレイ解像度の内、3840×2160ピクセルのものである。4Kの4は数字の4、Kは国際単位系における接頭辞Kiloの略、すなわち4000という意味で、それが何故3840×2160を指すのかというと、3840は約4000だからだ。嘘のような話だが本当の事なのだから仕方がない。同じ解像度を指す他の名称として、UHD(Ultra High Definition)だとかQFHD(Quad Full High Definition)だとかがあるらしいが、いまいち浸透していない。だから4000未満だけど4Kなのである。

我が家にやってきた4K環境とは、パソコンのディスプレイだ。ここ1年以上いわゆるテレワークを続けてきた経験上、手元のノートパソコンだけでは不便で、外部ディスプレイがずっと欲しかったのである。不便な点は主に2つあって、1つは解像度。FHD(Full High Definition、1920×1080ピクセル)だと、複数のウィンドウを横に並べようとした時に狭く感じるので、もう少し広い環境を求めていた。もう1つは画面数。Web会議で誰かから提示された資料を見ながら手元の別資料を探す、みたいな事をやるには2画面あると便利だろうな、と思っていた。その不便を1年以上、放っておいたのには特にこれといった理由は無く、単に商品の比較検討選択購入というプロセスが面倒臭かっただけである。

実を言うと、当初は4Kディスプレイは購入対象外だった。いくつか見て、予算が折り合わなかったからである。一般的にディスプレイは本体サイズが大きいほど高額だし、同じ大きさであれば解像度が高いほど高額だ。その他、バックライトだとかパネルだとか入力端子数だとか輝度だとかコントラスト比だとかGTG応答時間だとか色々あるが、とにかく4Kになると贅沢な設計になっているものが多く、私の希望するようなテレワーク用途の、そこそこ性能そこそこ価格な商品は見当たらなかった。だからWQHD(Wide Quad High Definition、2560×1440ピクセル)くらいのものが妥当だろうか、しかしどの商品も決め手に欠ける、などと考えていた。

そんな折、DellのサイトでS2722QCを発見したのである。これは4K解像度でありながら、セール期間であった為に予算内で購入できるし、USB Type-C接続であることやUSBハブ機能が付いていることが好ましかった。本体サイズが想定より大きくなるが、それ以外に問題は無かったので、えいやとばかりに購入に踏み切った。Dellの通信販売を利用するのはこれが初めてである。しかしながら、今回ディスプレイを購入したら次に購入するのはだいぶ先だろうし、次のディスプレイをDellから購入するかも分からないし、Dellの他の商品――例えばパソコンを購入する予定も無い。だからアカウント作成はせず、ゲスト扱いで購入手続きを進めていった。

商品の購入に必要な情報を入力してゆき、購入手続きが完了した。そのページに「このボタンを押すだけでアカウントが作成できます」という表示を見かけたのである。いくら何でもボタンを押すだけでアカウントが作れるだなんて、そんなことは無いだろう。アメリカ企業はすぐ大風呂敷を広げる、と思ったが、気まぐれにそのボタンを押してみた。すると本当に、ボタンを押した直後にアカウント作成が完了したのだ。これにはちょっと驚いた。そして一週間で届くと案内されたディスプレイは、2日で届いた。さすがアメリカ企業、行き届いている。4Kを迎えた今は、テレワークがとても快適である。そして4Kのデスクトップ画面は、あまりにも広大で戸惑っている。

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