共同のようで共同でない、少し共同の住宅

私がいま住んでいる家は二軒長屋である。ひとつの建物にふたつの世帯が居住するという意味においては二世帯住宅ということになるが、この言葉は二世帯が親族関係にある場合によく使われているイメージがある。私と隣人とは親族関係ではないので、誤解を避けるために二世帯住宅ではなく二軒長屋と表記する。

建築基準法上、アパートなどの共同住宅と長屋との違いは共有部の有無にあるようで、アパートの場合は玄関が共同だったりトイレが共同だったり風呂が共同だったりするが、長屋は各世帯ごとに玄関は独立しトイレも独立し風呂だって独立している。我が家は後者の独立タイプなので、アパートではなく長屋なのだ。

独立タイプなのだが、すべてが独立してはいない。そのことに気づいたのは住み始めて数年が経過し、隣の世帯が代わった後であった。ある日、トイレに入るとタバコの臭いが充満していた。我が家に喫煙者はいないので、おそらく建物の構造上トイレの排気管が共同で、隣人のトイレタバコが流入したのだろうと考えた。

我が家のトイレの換気扇を休みなく稼働させておけば流入は防げるだろう。しかしこれには別の問題があった。トイレの換気扇と電灯との電気系統が共同で、換気扇を稼働させておくと電灯が点きっ放しになってしまうのだ。換気扇の電気代は仕方がないと割り切るが、電灯に関しては点けておくのは本意ではなく、割り切れない。

電灯のスイッチを入れてあっても消灯できる仕組みは無いか、そう考えて行き着いたのが人感センサー内蔵のLED電球であった。これならスイッチONだけど普段は消灯、人間が居る時だけ点灯。かつ換気扇は常時ON。隣人トイレタバコの流入問題はバッチリ解決した。我ながら完璧な解決法である。自画自賛。

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