年末年始は暇である、ような気がしていた

年末年始休暇、特に年明け3日間の『正月三が日』は、日本人が一年間で最も暇を持て余す期間である。用事といえば初詣に出かけるくらいで、それ以外は何となく集まった家族や親戚が何となくおせち料理をつまみ酒を飲みながら何となく家で過ごす。間が持たないのてテレビをつける。だから毎年恒例の箱根駅伝が毎年恒例の高視聴率を獲得していたりする。

ここ数年の私の三が日はといえば、まず実家が近所で日帰りできるので、1日は実家で過ごす。その他は特に予定が無い。だから丸2日残る暇をどうにか持て余さないよう、前年末に準備を行う。具体的には、テレビの映画や年末年始特番を録画しておく、新しい本やゲームを購入しておく、などだ。そして年末に少し暇ができても「これは年始用に用意したものだから」と取っておいたりする。

しかし、それらの年始向け暇つぶしコンテンツ類が、不思議と毎年余るのだ。2024年始の実績では、ざっと半分以上が手つかずだった。そうなると三が日が終わった日常の中でこれらのコンテンツを消費することになるわけで、暇で困らないように用意した諸々が、忙しくて困る年始の日常を圧迫する事態となる。これは一体どういうわけなのか。

少し考えて理由はすぐ判明した。そもそも三が日が暇ではなかったのだ。前年の大晦日深夜から近所の寺へ繰り出して深夜の初詣を行い、帰宅して就寝、起床すればもう午後である。腹ごしらえをし、別の神社へ再び初詣へ赴き、帰宅して茶を飲みながら届いた年賀状に目を通したりしているともう夕飯時。こうなるとこの1日は、映画の1本が見られれば良い方である。

前述の通り1日は実家で過ごし、残りは1日。この時点で3日間用のコンテンツを約1日で、となって計算が合わない。さらにこの残り1日の内、半日を近所の散歩で、半日を翌日以降の準備に充てたりする。……結局のところ、年始暇対策用のコンテンツは私には不要なのだ。だがきっと私は、今年末もしっかり準備をするのだろう。

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